現在俳優の小泉孝太郎さんが主演しているドラマ「警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~THIRD SEASON」
他にもお笑いコンビ「TKO」の木下隆行さん、安達祐実さん、主演の小泉孝太郎さん、松下由樹さん、片岡鶴太郎さん、戸塚純貴さんらが出演しています。
警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~THIRD SEASONの初回は、7月20日に放送されました。
気になる平均視聴率は8.8%と、シリーズ歴代最高の結果となりました。
「ゼロ係」の前係長・亀山良夫役を演じていましたが、今年2月に亡くなった俳優の大杉漣さんが登場したことも話題となりました。
シーズン1からドラマを手がける松本拓プロデューサーに、大杉漣さんのシーンが誕生した背景には何があったのか聞いてみました。
警視庁ゼロ係に大杉漣さん登場の裏側には何が隠されている?
ドラマは富樫倫太郎さんの小説「生活安全課0係」シリーズが、原作です。
2016年1月期、2017年7月期に放送された人気シリーズです。
事情あってお払い箱となった人材が集結する警視庁杉並中央署の生活安全課には、なんでも相談室(通称「ゼロ係」)があります。
このゼロ係を舞台にして、「空気は読めないが事件は読める」KY刑事の小早川冬彦と、男勝りで口の悪いベテラン刑事・寺田寅三(松下由樹さん)の迷コンビが、事件を解決していくドラマです。
前作に引き続き、事務員の本条靖子役に安達祐実さん、巡査・桜庭勇作役にお笑いコンビ「TKO」の木下隆行さん、巡査・太田文平役の戸塚純貴さん、杉並中央署副署長・谷本敬三役の石丸謙二郎さん、居酒屋「春吉」の店主・国仲春吉役の加藤茶さんも出演しています。
作品の中で生き続ける大杉漣さん
ドラマの中で亀山を演じていた大杉漣さんと言えば、ゼロ係のムードメーカー的存在でした。
大杉漣さんが味わいたっぷりに演じてきた亀山の役どころは、ストレスですぐにお腹を壊してしまうほど気が弱く、妻の尻に敷かれているという役で、中間管理職の悲しみをたっぷり演じてきました。
今シーズンにおいて亀山は定年退職したという設定になっており、ゼロ係の新係長として片岡鶴太郎さん演じる横山建夫が登場しています。
今回放送された大大杉漣さんの登場シーンは、「ゼロ係」にある電話がかかってくるところからスタートします。
靖子は「亀山元係長から電話です」と冬彦に変わると、冬彦は「良夫さん!会いたいですよ!
たまにでいいですけど…」と話しかけます。
すると大杉さんの過去の映像が10秒ほど流れて、冬彦が「でも心配してたんですよ。
定年して家でゴロゴロ、お腹もゴロゴロ…。
怖い女房には毎日怒られて、良夫さん家でも居場所がないんです。
きっと寂しくなって僕の声が聞きたくなったんですね。
いいですよ、いいですよ。そういう時は…」と語り続けます。
さらに事件の解決へのきっかけとなる形で登場したことからも、冬彦は「さすが良夫さんですよ。
仕事やめてからの方がいい仕事をしました」と話すシーンまで。
このシーンについて松本プロデューサーは、
「大杉漣さんがまだゼロ係を見守ってくれていたんだぞという気持ちが、ゼロ係のメンバーに伝わるように」
という思いを込めたかったと明かします。
実は大杉漣さんが亡くなる前から、シーズン3の台本制作は進められていました。
勿論、大杉漣さん演じる亀山も、いつも通り登場する予定でした。
そんな中で突然の訃報。
「大杉漣さんに出ていただきたい」という強い思いは相変わらずで、今回の登場シーンも自然な流れで生まれ変わったのです。
大杉漣さんへの気持ちから
大杉漣さんの登場シーンが放送されると、ネット上では「会いたいですよ~というセリフが泣ける!」、「大杉漣さんが作品の中で生きていた」、「ゼロ係の愛を感じる」といった声が上がります。
実際に放送されるまで、視聴者にどう受け止められるかも気になっていたという松本プロデューサーですが、
「僕らも本当に大杉漣さんにお世話になったという気持ちでやったことなので、それが視聴者の方に伝わったのであれば嬉しい。
大杉漣さんがこんなに愛されている人なんだなというのは、改めて実感しました。」
と語ります。
冬彦が亀山と電話をしている最中、「ゼロ係」全員の顔のアップが一人ひとり映し出されていきましたが、松本プロデューサーはこのように話します。
松本プロデューサー:
「皆さんの表情が、大杉漣さんに対するものなのかなという気はしましたね」
「僕らも視聴者の方もきっと「ゼロ係」のメンバーもそうですけど、「ゼロ係」は大杉漣さんに支えられていたんだなっていうのが、気持ちとして出てくる」と力を込めました。
「ゼロ係」の新係長となる横山を演じる片岡さんについては、「(テレビ朝日系で演じている)牛尾刑事のイメージがある。
寡黙で目力があり、お堅いたたき上げの刑事というイメージから180度変え、おちゃらけた係長をやってもらっています。
「ゼロ係」の新しい空気を作っていただけたらと語っている松本プロデューサー。
松本プロデューサー:
「視聴者に向けて新たな「ゼロ係」の魅力を見せていければと考えています。
期待を裏切らないような台本を作ることを頑張りたいと、意気込みます。」