俳優の鈴木亮平さんが主演しているNHKの大河ドラマ「西郷(せご)どん」に、坂本龍馬役で出演しているのは小栗旬。
西郷役の鈴木亮平さんとの再共演について、こう語りました。
小栗旬:「熱い気持ちになりますよね~!亮平君とは24(歳)くらいの時に知り合って、今はちょうど干支が一回り巡った時期。そんな時に亮平君が、今や大河ドラマの中心にいるってのが、人生おもしろいなぁ~と感じます。」
と、時の流れと共に変化していく環境に、しみじみと人生を感じていました。
小栗旬:「背負っているものは間違いなく大きいだろうし、単純に、1年間大河ドラマの主役をやり続けるというのがすごいなぁと思います。」
坂本龍馬の役や大河ドラマへの想いは、まだまだあるようです。
自身も大好きな坂本龍馬の役ができてありがたい
坂本龍馬と言えば、歴史上有名な幕末の風雲児であり、これまでも数々の俳優が演じてきました。
識破りの行動力と人柄は、坂本龍馬を語る上では欠かせない要素。
小栗旬も、「彼のバイタリティには感服してしまう」と、尊敬した様子。
小栗旬:「自分の足を使って赴くしかない時代に、あれだけ多くの人に会って間をうまく取り持っていたなんて、僕には考えられない。」
そんな小栗旬は、自分のことを「影響されやすいタイプ」と話します。
「人と話す時は、ちゃんと会いに行かなければいけない。
今はコミュニケーションツールがたくさんありますが、当日は直接会うか手紙。その手紙も何日後に届くかわからないような状況だし、本当に相手に渡るのかも確実ではない時代。そんな時代に生きていたのだから、生きるってことを現代よりもまっとうしていたんじゃないかな。」と、自分なりの見解を語りました。
さらに、「そういう先人たちが自分の国にいたって考えるだけでも嬉しくなる」と笑顔を見せます。
小栗旬:「坂本龍馬さんは、僕自身も幕末の中では一番かっこいい!と思えるキャラクターでした。
だから実際役者として坂本龍馬さんになりきれるのは嬉しいです。
いい評価も批判も、両方ありがたく受け止めたいと思っています。」と、前向きな姿勢を見せました。
「西郷どん」に参加して感じた俳優としての現在地とは…
「西郷どん」が7度目の大河ドラマ出演となる小栗さん。
「演出の方が、それぞれの俳優さんに自由に任せているっていう印象がある」と話します。
「それがいいか悪いかは別として、亮平君を中心に、俳優同士が積極的にディスカッションできる空気があっていいと思う。
実際に現場で議論できるというのは、演出や俳優、スタッフさんがいい関係性にあるからだと思います。
亮平君も、彼なりに意識してそんなふうにやってくれている部分もありました。」
その一方で、盟友でもある鈴木亮平さんが主役を演じるのを目の当たりにし、
「本当に大変だと思います。月曜から金曜までリハーサルに本番、土日に薩摩弁をチェックしながら台詞を覚えていくって、並大抵のスケジュールじゃない。」と、鈴木亮平が現在抱えている使命を、小栗旬も重いものと捉えています。
小栗旬:「もちろん自分もいつか、大河ドラマの主演をやらせていただける日がくればいいなと思っています。1年以上1つの役をやりきるっていうのはとてもやりがいあるし、自分にとっても大きな収穫が得られるはずだから、ラッキーなことだと思う。
でも実際に話がきたら、受けるかどうかは考えちゃいますね…」と、本音をチラっとこぼしました。
小栗旬「僕はたいして芝居はうまくない」
小栗旬は、「西郷どん」に参加して気づいたことがあるようです。
「僕はたいして演技がうまくない。
だから民放番組のように3カ月限定で主役を演じるならいいんですが、1年となると視聴者に期待外れだと言われてしまうかもしれない。」
と、冗談交じりに話しました。
自分の現在地を示すとしたら、
「お芝居って結局、うまい・下手ってそんなに重要じゃない。
ある意味、演じるキャラクターといかに一体化していくかってことが重要だと思う。
役への洞察力や、普通の人間が感じないような繊細な心情の表現ができれば、もう立派な演技だって言えると思う。
僕は割とぼんやりしていることが多いので、表現力を磨いたり役になりきるっていうのには、もう少し努力が必要だと思っています。」
と、改めて演技に対する意気込みを語ってくれました。