平日毎日朝の8時から放送される朝ドラこと連続テレビ小説。
これまでも多くの旬な女優がヒロインを好演してきて、朝ドラをきっかけに知名度が一気に上がった女優も多いです。
そんな連続テレビ小説について、「週刊ポスト」では、読者300人を対象として、「歴代最高の朝ドラ女優」についてアンケートを行いました。
ちなみに連続テレビ小説がスタートしたのは1961年以降のこと。
今の時代にマッチした旬な女優を輩出してきたドラマでもあります。
「とと姉ちゃん」、「まれ」がランクイン
4位、5位は、「とと姉ちゃん」を主演した高畑充希、「まれ」の土屋太鳳がランクイン。
6位には「澪つくし」の沢口靖子。
実はこの時沢口靖子は、主演も連続ドラマも初めての体験だったと言います。
それにも関わらず安定した視聴率と人気を獲得し、朝ドラのイメージをしっかり定着させたのです。
澪つくしの脚本を手がけたジェームス三木氏によると…
「沢口靖子を推薦したのは僕なんです。
刑事物語3を観ていて、演技は今一つだったけど、それを吹き飛ばしてしまうくらいの爽やかでフレッシュな魅力があって。
NHKのプロデューサーに、端役でもいいから使ってくださいよって推したら、オーディションであれよあれよという間にヒロインに決まっちゃった。」と、
とんとん拍子に進んだエピソードを話してくれました。
沢口靖子には、思わず頑張って!と応援したくなるような健気で可憐な魅力がありました。
演技力には思うところがあっても、沢口靖子というキャラクター自体に自然と引きこまれてしまった人も多いのではないでしょうか。
「はね駒」の斉藤由貴、お転婆な役どころがピッタリ
7位は「はね駒」で知られる斉藤由貴。
沢口靖子とは反対に、すでに「スケバ刑事」で主演を経験しており、トップアイドルとしても大活躍していました。
すでに経験が豊富なだけに、多忙な中でも半年間、存在感あふれるヒロインを見事に演じ切りました。
テレビドラマを専門とするライターはこう語ります。
「斉藤由貴さんが演じたりんは、女性記者の先駆者的な存在でした。
結婚を自ら破談にする型破りな行動に出て、福島から上京するという珍しい役どころでした。当時としてはあまり考えられない大胆な行動が印象的なキャラクター。
元々はね駒には「お転婆娘」という意味がありますが、りんの大きな目とお転婆な行動はまさにイメージ通り。朝から元気をくれました。」
そして歴代女優No.1は…
アンケート調査の結果、1位に輝いた歴代の朝ドラ女優は「ひよっこ」の有村架純。
2位は「あまちゃん」の能年玲奈。
3位にランクインしたのは、シニア世代の読者から大人気の「おはなはん」で熱演した樫山文枝です。
おはなはんは、夫を病で亡くしたおはなはんが女手一つで子供を育てていくという設定です。
時代は明治中期~戦後までの激動のさ中。
戦争が背景にあったことからも、シニア世代の共感を集め、最高視聴率はなんと56.4%にまでなります。
放送中はテレビにかじりつく視聴者が多かったのか、水道の利用量が急激に減少したという都市伝説まであったほどです。
・「まさにかじりつくように毎日観ていました。
樫山文枝さんが演じるおはなはんは、どんな逆境でも笑顔を忘れず、可憐でけなげ。それでいてたくましいところがあって、みていて応援したくなってしまいました。
1位のひよっこってどんなストーリー?
ひよっこは2017年の上半期に放送された人気ドラマです。
時代は1964年の東京オリンピック前後。
舞台は茨城県北西部の久那郡。
福島に近い山あいの村・奥茨城村に育った米農家の長女・谷田部みね子がヒロイン(有村架純)です。
出稼ぎのために東京へ行った父・実が正月に帰ってこなかったことをきっかけに、谷田部みね子は家庭の生計を支えるためにもて集団就職で上京します。
下町・向島のトランジスタラジオ工場で寮暮らしをして働きながらも、父親の行方を追います。
しかし1年たらずでオリンピック後の不況により、工場は倒産してしまいます。
これからどうしようかと途方に暮れていると、あてのない谷田部みね子を、かつて父がハヤシライスを食べに来たという赤坂の洋食屋さんが声をかけてくれます。
そして谷田部みね子はホールスタッフとして洋食屋で働きながら、様々な出会いや経験を経て成長していくのです。