LGBTの話題は、今はもう珍しくないですよね。
これは一部の人の話題ではなく、ドラマや映画でもポピュラーになりつつあります。
というのも、昨年は男性同士の恋愛を描いた「おっさんずラブ」が公開され大ヒットしました。
それが映画だけに留まらず、ドラマにもLGBTを取り入れる風潮が出てきたのです。
今年春のドラマでも、LGBTをからめた作品は増えています。
その背景についてもう少し突きつめて考えていきます。
新しいドラマが4月からスタートしましたが、はや1ヶ月が過ぎました。
今回も多彩なドラマ作品が勢ぞろいしていますが、中でも気になるのがLGBT系のドラマです。
ツイッターの世界トレンド1位に輝いた作品「きのう何食べた?」をご存知でしょうか?
シリーズ第3弾も人気を維持する「家政夫のミタゾノ」、古田新太さんがゲイの教師を演じる「俺のスカート、どこ行った?」などあります。
キャラクター性は一見濃いものの、ピュアな世界観が広がっていてギャップも楽しめます。
「腐女子、うっかりゲイに告る。」や、人気海外ドラマのリメイク「ミストレス~女たちの秘密~」も含めた5作でLGBTが題材になっています。
そのうち4作は、主人公もLGBTという設定です。
どうしてこれほどまでに、LGBTをモチーフにしたドラマが増えているのでしょうか。
女優に人気の青汁ゼリー
「生きづらさ」の代名詞でもあるLGBT
LGBTの話題がポピュラーになってきているといっても、やはり現実問題、LGBTだから生きづらいという人は多いでしょう。
マイノリティも平等に扱われ、自分らしく生きられる世の中であればもっと生きやすいのかもしれませんが、やはりLGBTにとってまだ風あたりが冷たいことばかりです。
LGBTというのを隠してひっそりと生活している人もいるでしょう。
「逃げるは恥だが役に立つ」でもLGBTを描いていた
過去人気になったドラマの中でも、「逃げるは恥だが役に立つ」では、様々なスタイルを確立したキャラクターが登場していました。
契約結婚して奮闘するヒロイン、高齢の処女、結婚に興味ない男性、家族にべったりの男、ゲイ、シングルマザーなど、理解されにくい設定も多かったですが、それぞれの生き方を尊重している作品で、多くの人から好感を得た作品です。
今クールでは、周囲を気にせず何が何でも定時で帰る女性社員を主人公にしたドラマ「わたし、定時で帰ります。」や、車椅子生活の男性が主人公の「パーフェクトワールド」、同じマンションに住む様々な人間模様を描いた「あなたの番です」など、斬新な設定のドラマが放送されています。
現代社会を反映している面もあり、興味深いと感じている視聴者も多いのではないでしょうか。
生きづらい世の中。
しかしめげずに自分らしく立ち向かう姿を描いています。
多様な設定の作品がある中で、特に生きづらさを映し出しているのがLGBTです。
周囲からは面白がるような目で見られることもあれば、上から目線で言われることもあり、とにかく微妙な距離感でグレイ。
露骨な扱いを受けて傷つく人もいます。
そんな現実の生きづらさに直面しながらも自分らしさは失わずに生きていこうとする姿が共感を集めています。
例えば今春最大の話題作「きのう何食べた?」では、40代のゲイカップルが出てきます。
特別扱いせず、描くのは何気ない日常生活だけです。
その中心にあるのが2人で挟む食卓。
ささやかな生活風景だからこそ、実際にLGBTの人からも共感が得られるのでしょう。
「きのう何食べた?」に出演している内野聖陽さんは、今回の難しい役どころについて次のようにコメントしています。
内野聖陽:「こういった役をやったことがほとんどないので、新鮮でした。
ドラマがどんなふうに仕上がるのか楽しみだったので、即返事をしました。」
俳優たちにとっても、LGBTは視聴者に新たなイメージを植え付けるためのいいチャンス、挑戦でもあります。
スタッフとしてはキャスティングに戸惑うことはあったでしょうか、選ばれた俳優は1つの枠だけに捉われず、演技の幅をアピールできるきっかけになります。
新境地を築くことができ、まさに演じ甲斐のある設定ではないでしょうか。
1年前もLGBTのドラマが大量生産?
実はLGBTを題材にしたドラマのラッシュは今年からではなく、1年前から始まっていました。
例えば
- 「女子的生活」
- 「隣の家族は青く見える」
- 「明日の君がもっと好き」
- 「弟の夫」
- 「家政夫のミタゾノ」
- 「半分、青い。」
- 「おっさんずラブ」
などです。
ドラマは現にLGBT以外の人も観るため、ドラマをきっかけにLGBTの認知度が広まり、理解も深まればいいですよね。
ドラマの影響ですぐLGBTが生きやすい世の中になるわけではないですが、何かしらいい方向に向かうきっかけにつながればいいなと思います。