アンパンマンと言えば子どもたちに大人気のアニメキャラクターですよね。
アンパンをモチーフにした可愛い顔ですが、ここぞという時にはスーパーマンのようなヒーローになって悪と立ち向かう。
優しくて強くてみんなから愛されている正義の味方・アンパンマン。
時にはお腹のすいた人に、アンパンである自分の顔の一部を分け与えます。
この行動が、アンパンマン独特の特徴ですが、アンパンマン自身は決してものを食べないのに気付きましたか?
それってどうしてだと思います?
この事実は、2000年に出版された「アンパンマンvsアンパンマン」という書籍の中で明らかになっています。
アンパンマンが何も食べないのは神だから?
アンパンマンの原作者は故やなせたかしさん。
1988年にアニメとしてアンパンマンが放送されるようになってから、30年に渡ってアンパンマンの声優を務めている「戸田恵子」さんによる対談本が、「アンパンマンvsアンパンマン」です。
戸田恵子も、アンパンマンがどうしてものを食べないのか、深い答えを知っています。
他のキャラクターは食事するし、「いただきます」と言いますが、アンパンマンはいつも自分一人、ニコニコしてみんなを見守っているだけです。
アンパンマンが「いただきます」といって何か食べるシーンは絶対出てきません。
それは、アンパンマンが神様的な存在であるからだそうです。
食べるという行為には「俗」な面があります。
アンパンマンはそういうところにはいないということです。
「人助けをすると胸の中がホカホカする」
初回の放送では、アンパンマンはジャムおじさんを助けた後にこう話しています。
「僕、胸の中がとてもホカホカ暖かいよ。
人を助けるって、こんなに胸があったかくなるものなんだね?」
人助けの感動を味わったアンパンマンは、それを機にパトロールの仕事を始めます。
自分の顔を誰かに食べてもらうけれど、顔はその分削られていくから弱くなっていく自分がもうダメだと分かっていても人のために何かすること自体が、カリスマだという解釈です。
アンパンマンは究極の自己犠牲の上に存在しているもので、確かに神的な立ち位置です。
アンパンマンには、やなせたかしの戦争体験の影も投影されています。
やなせたかしはアンパンマンを、決して逆転しない味方といっています。
正義と悪は国や時代によって簡単に逆転してしまうけれど、ひもじい人を助けるという正義は逆転しないと話しています。
やなせたかし自体戦争を体験しているし、弟さんも亡くなっています。
そういう厳しい経験をくぐり抜けてきたからこそ、ひもじい人を助けることが一番の正義だという信念があるのでしょう。
子供がひもじい想いをするのは許せないという強い想い。
アンパンマンはつぶ餡?こし餡?
これは素朴な疑問ですが、アンパンの中身はこしなのでしょうか、それとも粒?
どちらでもいいことですが、もし明確に決まっているなら知りたいですよね!
これについては、故・やなせたかしに昔聞いたところ、「つぶあん」という確認がとれています。